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株/投資/ヘッジファンド/きまぐれぽんた

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日曜日の動き 4

国内の株式売買の九割をしめる東京証券取引所で、ジェイコム株の誤発注をめぐって、
またもシステムの不具合が明らかになった。東証はシステムミス発覚から二日後に
なってようやくこの事実を発表しており、情報開示への取り組みに大きな問題を投げ
かける結果となった。ジェイコム株の誤発注問題は東京市場への世界の株式市場
からの信認を失わせることにもなりかねない。

みずほ証券による誤発注は、新興企業向け市場マザーズでの出来事だったが、東京
株式市場全体に不安が広がった。みずほ証券からも東証からも市場に対して何の
アナウンスもなく、市場関係者は影響を測りかね、不安を抱えたまま売りに走った。
トラブルはみずほ証券側の人為的なミスに端を発したが、その修正を東証のシステムが
受け付けないという複合的なものだ。当初、みずほ証券が東証のシステムにも問題が
あると示唆。トラブルの翌日には東証でもシステムの不具合を確認したが、事実の
発表はその後、二日もたってからだった。

今年十一月に、東証のシステム障害で半日、売買が停止したこともあり、システムに
対する不安が再燃している。今回の損失額は三百億円にのぼることになろう。それ
以上に信頼というプライスレスなものを失うことになりかねないのだ。東証のシステム
ミスが発覚したことで、みずほ証券と東証は負担割合について協議にはいるとみられ、
重要なシステムミスのあった東証の負担はかなりの規模にのぼるとみられる。

世界を相手にして取引が行われる東証のシステムミスは、きわめて重要な情報。
東証にはあらゆる情報を随時、開示していく姿勢が求められよう。トラブルの発生を
防ぐことへの取り組みも重要だが、素早い情報公開も強く求められる。


                   ◇
 【用語解説】
強制現金決済 現物株式の受け渡しが困難になった場合に1株当たりの価格を決め、
売った側と買った側がその価格との差額を現金で強制的に精算すること。占領下の
昭和25年、旭硝子株の仕手戦をめぐって実施された例がある。市場での自由な
売買という株取引の原則に反するため、当時は連合国軍総司令部(GHQ)が業界の
措置を強く非難した。


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